お疲れ様でございます。ドクターサイクル店主です。
今回もいただいたご依頼の紹介を。
店舗で働いた事のある方なら経験あると思うのですがお客さんの来られるタイミングって何故か重なりますよね。その日わずか2組だけだったご来店が同時とか。あ、グチとかではないです。いつでもご遠慮なくお越しくださいませ。
で、頂戴する作業の内容もなぜか重なる事があります。
ここ数日の間に連続したご依頼というのが『ペダルを漕ぐと空回る』というものでした。
常に空回りしているわけではなく、基本的には普通に漕げるけれどもたまにチェーンが外れたようにガクッと空回るという感じ。そしてその頻度が増えてきていると。
これはフリーという機構のトラブルです。
このフリー、どこにあるのかといいますと後輪のギヤの部分です。
車種、ホイールなどによって見た目は違いますが仕組みはだいたい同じです。
ママチャリ版
開けてみると...
以下写真の車種変わりますが、分解していくとギヤ内部にギザギザと爪があります。
通常はペダルを漕ぐとこのギザギザと爪が噛み合って前進できます。ちなみにペダルを逆回転させてもバックしないのはこれが噛み合わず爪の上をギザギザがチッチッチッといいながら滑っていくからです。
どうでしょう?イメージ出来ますでしょうか?ギヤを右へ回すと爪に掛かるけど、左へ回すと爪に掛からないですよね?
で、さらに部品を外してみるとこんな感じです。
ハブ側に爪がついています。
ギヤ側にギザギザがあります。
逆にハブ側にギザギザがあってギヤ側に爪がついてるのもあります。
スポーツタイプ等、変速付き版。
たくさんついてるギヤを外すと
こんな部品が出てきます。この黒い筒みたいのがフリーです。
この中にママチャリ版同様に爪とギザギザが入っています。こちらは基本的に分解不可です。
同じメーカーでも取付部分の形状が違ったりします。
で、結局この空回りの原因がなにかといえば、大抵の場合は爪やギザギザについてるオイル(グリス)が古くなったりして上手く動かなくなるという事です。
なので分解してお掃除して新しいグリスを塗ってあげればだいたい復活します。
ですが爪やらギザギザの破損があったり、分解出来ない仕様の部品もありますし、直し方も色々でございます。分解メンテで治る場合もあれば、部品の交換が必要な場合もありますし、最悪はホイールごと交換が最善の方法になる場合もあります。
この症状で持ち込まれる自転車達は長年乗られている場合が多く、結構な確率で他にも色々な不具合を抱えていたりします。
ので、あれやこれやと修理代を見積もっていくと「新しいの買えるやん」となったりしますがご要望があれば修理させていただきます!
と、いうお話でした。ではまた次回に。
【ドクターサイクル】
京都市中京区壬生賀陽御所町22-2
(075)366-8360
*自転車に関するお困り事、お気軽にご相談ください。