お疲れ様です。京都は四条大宮より自転車修理のドクターサイクル店主でございます。
今回は先日いただいたご依頼をご紹介。
ちょくちょく頂戴するお仕事ですがアシスト車、特にお子様を乗せる特定(後述)のモデルに多いです。
どんな車体でもスポークが折れるケースというのはありますし、1本2本折れる度に全張り替えというわけでもありません。
例えばよくあるのは後輪の鍵を掛けたままスタンドをおろしてガシャン!!となって折れてしまった場合。これは原因が明白なので折れたとこだけ補修すればOKでしょう。
が、数年使用されて特にぶつかった事もないのに折れたのであれば金属疲労と思われるので、そこだけ補修してもまた別の箇所から再発する可能性が高いです。
何回も補修する事を考えたら思い切って全部張り替えた方がトータルの費用は安くなるのではないかと思います。
などなど色々お話を聞きつつどのように修理するかは相談させていただきます。
で、今回伺ったお話がなんともお気の毒でした。
ご購入から現在5年ほどで3年ほど経ったあたりからスポークが折れるようになったそうです。数回にわたり補修をした後でホイールごとの交換を勧められて交換されたそうです。
ところがその半年後にまた折れたので補修をしたと。で更に半年後にまた折れだした所で当店にご相談くださいました。
これまではとある大型店で修理を依頼されていたそうですがホイール交換に3~4万円かかったそうです。高ぇよ...
その間に数回の修理もあった事を考えるとなかなかにべらぼうな金額になりますね。しかも解決に至っていないとは。
ちなみに当店に持ち込まれた段階では全体的にスポークはゆるゆるで4本折れてました。しかも1年前に交換したホイールなのにシャフトにガタがある始末。
残念ながらキチンと修理されたという風には感じられませんでした。
そもそも今回の車体というのが前述のスポークが折れやすいモデルなんで、何かしら強化する形で修理をしないといけません。
一般車のホイールなんかは36本で組まれる事が多いんですがコチラは28本しかありません。28本で組まれるホイール自体はよくありますし珍しくはないんですが、このようなアシスト車の重量に加えてお子様まで乗せる事を前提とした車体には不向きだという事ですね。現に最近のモデルは36本仕様になってるようです。
あとスポークの素材もステンレス製なので鉄製よりも強度が弱いようです。
なので今回はスポークをワンサイズ太くするという対策をとらせていただきました。
左が元々の13番という規格で太さ2.3mmで右が12番で2.6mmあります。
ほんまに残念なのが前回ホイール交換したお店がどうせ替えるなら新型のホイールにしてくれてたらなぁ。って事ですね。
でもまあ1番最初のホイールは少なくとも3年程度は折れなかったらしいので、スポークも太くしたし、しばらくは大丈夫なんじゃないかと思います。
もしまたすぐに折れたなら責任持って対処いたします。
というわけで、もしこの手の症状でお困りの方おられましたらお気軽にご相談くださいませ。
スポークの在庫やお店の状況にもよりますが、基本的に当日~翌日に仕上がります。費用は1万円弱ですので、どこぞでスポーク折れただけでホイールごと交換勧められたら1度考えてみてください。
ではまた次回に。