ドクターサイクル 店主のブログ

自転車修理・メンテナンスの専門店です。京都は四条大宮近くで営業中です。

D.I.Y②。

お疲れ様です。京都は四条大宮より自転車修理のドクターサイクル店主でございます。

 

前回は修理のDIYについて書きましたが、それを書いてる途中に「ブレーキが効かへんのやぁ」とご来店。

 

何をしようとされたのかまで詳しくお聞きしませんでしたが、どうやらご自身で後輪の脱着をされた模様。

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「ああ、取り付け方を間違ってますねぇ」なんて言いながらよく見ると「ん?ああ...お、おう....」と。

こうやって取り付ける方が難しいんじゃないかと思うんですけど、まあ色々間違ってました。

 

正解は↓です。間違い探ししてみてください。

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たまぁにですが「この修理で自分で出来ますか?」と聞かれる事もありますが、んん...まあ出来る?んじゃないですかねぇ。と歯切れの悪いお答えにならざるをえません。

 

きょうびインターネットで検索すれば色んな情報は出てきますし、部品も安く買えるでしょう。自転車屋さんだってただの人間です。特殊能力があるわけじゃないですし。そこそこ頑張ればきっと誰でも出来ます。

 

ただですね、そのチャレンジしてみる理由が「その方が安い。」というだけのお考えならオススメはしません。

きっと時間もかかるし、工具も必要やし、手も服も床も汚れるでしょう。で、失敗してどうにもならなくなってから自転車屋さんに持ち込む場合、必要なネジとか紛失してたり、どこか壊したりしてたりで、間違いを修正する手間がかかったりしてかえって工賃が高くなる事も大いに有りうる話です。

 

またはチャレンジする理由がコスト面ではなく「自分で出来るようになりたい。」とかなら全然やってみればいいと思います。

 

ただ前回も書きましたが、よくないのは間違いに気づいてすらいない場合や、なんかおかしいけど「ま、いっか(^^♪」で済ます事です。ただただ危険です。

 

なので修理をご自身でされる場合はよくよくお考えの上で着工していただけましたなら幸いでございます。

 

ではまた次回に。

 

【ドクターサイクル】

 京都市中京区壬生賀陽御所町22-2

(075) 366-8360

https://dr-cycle.com

※自転車に関する事ならお気軽にご相談くださいませ。

 

 

D.I.Y。

お疲れ様です。京都は四条大宮より自転車修理のドクターサイクル店主でございます。

 

最近修理で持ち込まれた自転車で「なんじゃこりゃ?」という事が続いたのでその事でも。

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まずこちら。

ブレーキシュー(パッド)が何もかも間違っています。

規格、向きなど。規格が違うのでちゃんと固定できずに「まあ、いっか(^^♪」てなものでしょうか。固定するナットを手で「えいっ!」としめただけでした。ちゃんと工具を使ってしめなきゃダメです。

ちなみにこちらはお客様がなんかブレーキがおかしいとの事でお持ち込みでしたが、ご家族の方が修理(出来ていない)されたようです。よくぞご無事でした。

 

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続いてこちら。

いわゆるママチャリの前輪です。これも組付け方がめちゃくちゃです。いくつかある金具にもそれぞれ役割がありまして「収まればOK⤴(^^♪)」というわけでは決してありません。

こちらは見た感じ新しいんですよね。しかもちゃんと自転車屋さんのステッカーが貼ってあるし...そんなまさかと。これがお店(プロ)の仕事のはずがない。とお客様に伺ったら1度ご自身で外した事があるようでしたのでよかったです。(よくないけど。)

 

 

と、いう感じで他にも色々あった気がしますが一旦こんなもんで。

 

今回の記事の主旨はこれらのD.I.Yをバカにしてるわけではありません。ほんまに。ミスや失敗をしない人はいないので。

 

基本的になんでもやってみるのは良い事なんじゃないかと思っています。

 

ただですね、これは命にも係る事ですので、やってて何かおかしいと感じたり、ちょっとでも自信が無いのであれば素直に認めた上で、是非とも何処かしらでプロの目によるチェックを依頼していただきたいと思います。事故が起きてからでは遅いので。

 

あれは誰が言ってた言葉か、「人が信用を失うのは失敗した時ではなく、失敗を認めなかった時だ。」的な?

 

何でもそうですか何かをやるうえで自信を持つのは大事かと思いますし、素晴らしい事ですが、自分を疑うの事も同じ位に大事な事かと個人的には思っております。

 

ワタクシが行う作業ですら失敗なんか絶対しない!と言い切れるわけもありません。(当然ですが失敗せずにやる事が大前提です。)

 

ですので偉そうに語ってしまいましたが、お客様の目線でも当店の作業に何か不備、違和感などを感じるようでしたら是非とも遠慮無く教えてくださいませ。

素直にやり直しますので。よろしくお願いいたします。

 

ではまた次回に。

 

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発信。

お疲れ様です。ドクターサイクル店主でございます。

 

あれはいつだったか、とあるロックバンドのライブを見に行った時の事。

「探してもいないのに見つからないとか言ってんじゃねぇ!」的なMCをされていて、時々その事を思い出します。

 

その当時ワタクシも探し物をしておりました。

されどなかなか見つからず「なかなか見つからへんもんやなぁ」なんて思いつつ、そのMCを聞いて「ああ、ちゃんと探せてんのかな...」なんて思ったりしました。

 

で、結局探し物は見つかったのか見つからなかったのかよくわからないまま今日に至っています。

今になって振り返ってみると自分が何を探していたのかも明確ではなかったんだと思っています。そらぁ見つかりません。

 

 

ん?...なんの話?

 

 

別に意味はありません。すいません。

 

なんというかお店をはじめてブログやらSNSなんかも一応はじめてみまして「ブログ見て来ました。」「SNS見て来ました。」なんてありがたいお声をいただく事もしばしばございます。

 

そう、当店を見つけていただいたわけであります。

 

ワタクシなかなかに内容量の少ない人間でございますゆえ、積極的に発信したい事も少ないのですが、探しているお方には見つけていただきたいと思っております。

 

いや、というかせめて探している方に見つけていただかないとお店やっていけませんし。

 

なので発信をしないといけません。というお話でした。

ブログ、SNSなど薄めの内容になりがちですがぼちぼちやってますので、見つけていただいたあなた様のご来店、お問合わせをお待ちしております。

 

ではまた次回に。

 

【ドクターサイクル】

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※自転車に関する事ならお気軽にご相談くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お色直し。

お疲れ様です。ドクターサイクル店主でございます。

 

今回もいただいたご依頼の紹介を。カスタム事例です。

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今や小さなお子様の送迎に欠かせない観もある3人乗り可の電動アシスト車です。

 

ある程度お子様が大きくなると前には乗れなくなります。するとこのチャイルドシートがどうにもこうにも邪魔になります。やたら重いですし。

 

これを取っ払って普通の自転車みたいに出来ないか?という相談から始まったご依頼です。

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チャイルドシートを外すとこんな感じです。スッカスカになります。

ここにポンとカゴを取り付ける事も出来ます。普通に専用規格のカゴも売ってますし。

 

ただ今回は普通の自転車みたいにしたいという事ですので、そういう事ではありません。

 

このやたらどゴツいハンドルバーと専用のハンドルポストを普通のに交換して普通のカゴを取り付けるという事です。

 

ちなみに別件でご依頼には至らなかったのですが以前にも別の方から同じお問合わせをいただいた事があります。

ので、この改造ってやりたいと思ってる方が結構いてもおかしくないと思うんですけど、どうなんですかね?

 

やってる方をあまり見かけないですよね。カゴのみ交換している自転車はよく見かけます。

 

一応作業するにあたって気をつけなくてはいけないのがハンドルの高さでしょうか。

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 再び先ほどの写真です。

このタイプの自転車は前にチャイルドシートを取り付ける為に赤い印をつけた部分(ヘッドチューブ)が普通の自転車よりも極端に短いです。

 

 ですので普通の部品に交換すると場合によってはかなりハンドルの位置が低くなってしまいます。

 

なので基本的にはやや長めのハンドルポストを用意したり、多少は高さのあるハンドルバーを使う必要があると思います。

乗られる方の体格やお好みなんかも聞きつつ考えます。色々とご希望は伺ったのですが当初のご希望通りにはいきませんでした。

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で、こんな感じです。ちなみにこのままだとケーブル類がダルダルでみっともないです。元々大きなチャイルドシートを避ける形で配線されているのでかなり長めなのです。

 

ケーブルの取り回しを整理して

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カゴの取り付けをして

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完成でございます。

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 カゴはご要望によりWALDというメーカーのものを取り付けさせていただきました。

スポーツタイプの自転車、お洒落な街乗り自転車にはおなじみのカゴかと思います。

いわゆるもっとママチャリ的な感じのを使う事も可能です。

 

というわけで電動アシスト車のカスタムでした。フロントシートをお子様が卒業された際にいかがでしょう。

気になる事などございましたらお気軽にお問合わせくださいませ。

 

ではまた次回に。

 

 

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失敗例。サスペンションフォーク。

お疲れ様です。ドクターサイクル店主でございます。

 

京都も緊急事態宣言だそうですね。心なしか人通りも減ったような、いつも通りなような。当店は一応通常通り営業しております。

※GW期間(4/29~5/5)は29日に臨時休業させていただき、あとは通常通りの水曜定休でございます。

 

で、今回は先日いただいたご依頼の紹介。恥ずかしながら上手くいかなかったお仕事です。

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このようなサスペンションフォーク(STRATOS MX-6とあります。)を取り付けてくれまいか?というご依頼です。未使用?みたいですがどこぞの倉庫で眠っていたのか結構旧いモノのようです。

基本構造としてココとココを外せばああなってぇ、ココにはオイルが入っててぇ...くらいはわかるんですけども当店あまり、いや、ほぼノウハウがありません。

 

そんな事情もお伝えした上で「勉強するつもりでやってくれていいよ」との事でしたので、リピーターのお客様という事もあり、お言葉に甘えてお勉強させていただこう。という感じでお引き受けしました。

 

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不安要素はオイルが漏れているのでシールを交換したいという事なんですが、こちらのSTRATOSというアメリカのメーカー。随分前に廃業しているらしく純正の補修部品は手に入らないであろうという事。

 

何かしらの規格品で代用出来るのかもわからないままですがとりあえず分解。

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25mmソケットやらインチ規格の六角レンチやら、やたらと手持ちのない工具が必要でした。勉強勉強

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ひとまず分解は出来ました。この金色の足の中にオイルがドバっと入っていてそのオイルが漏れないためのシールがあるわけなんですが、この段階でもうオイルまみれになっておりますので写真撮ってませんでした。

 

さてそれからどうしたものかと、ひとまず規格品からシールを探すにしても一旦装着されているシールを取り外してサイズなりを測らないといけません。

 

本来こういったシールの類はいったん外すと再利用しないのがセオリーかと思いますが規格品が見つからなければ再利用も止む無しかと考えながら慎重にシールを取り外します。

 

ええ、取り外そうとしたんですが樹脂製のシールが劣化、硬化?していたのか崩れ落ちました....

↓残骸です。

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 ああ....これで交換部品が見つからなければ詰みですね。もう後戻りは出来ません。

 

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 何か情報は無いかと英語の説明書とインターネットの海を彷徨いましたがめぼしい情報はなし。サイズの合いそうなものを取寄せたりしましたが上手くはまらずでした。

 

結果ロックショックスなんかに使われているスポンジリングを装着してみるとしっかりと収まりました。

 

が、しかしそもそも素材が違うのでどうなのかと思いながら組み立て。

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最後に説明書通りの規定量オイルを入れまして一応形にはなりましたが、オイル漏れは治りませんでした。

 

車体をひっくり返してしばらく様子を見てみた段階ではオイルが流れ出てくるわけではないのでシールが全く効いてないわけではないみたいですが、負荷には耐えられないと....残念ながらこれでは使えません。

 

 

念のためにMTBに詳しいであろう某ショップ様にも問合わせをさせていただいたりしましたが、互換品の情報は無く...

街乗りメインで性能を追い求めないのであればオイルを抜いてしまうのもナシではないとアドバイスをいただきました。

このような何の得にもならない問合わせに丁寧にお答えいただいたショップ様には感謝しかございません。ありがとうございました。

 

最終的にはお客様とご相談の上、そんなにハードに使うわけではないからと、オイルをほぼほぼ抜いた状態で納車という結果になりました。

 

と、いうわけで残念なお仕事をしてしまったというお話でした。年式の古い部品、特にサスペンションフォークなんかは要注意ですね...

 

今回はお客様や某ショップ様の優しさに助けていただきましたが、いつか取返しのつかない事をやらかさない為にも安請け合いは禁物です。反省いたします。

 

とは言え、こういった事を経てノウハウが構築されるのもまた事実です。

ご迷惑をかけるつもりはもちろん無いのが大前提ですので、「よし、勉強させてやろう」という方がおられましたならまずはお気軽にご相談くださいませ。

 

よろしくお願いいたしますm(__)m

 

 

【ドクターサイクル】

京都市中京区壬生賀陽御所町22-2

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https://dr-cycle.com

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