お疲れ様です。京都は四条大宮より自転車修理のドクターサイクル店主でございます。
少々間が空きましたが日々営業をさせていただいております。
今回はここ最近で数件続いたお仕事をご紹介。
↑こちらは事故に遭われたそうですが、なんかグチャっと曲がってますね。
何がどうなってるかといいますと、後の変速機(ディレイラー)とその変速機を取り付ける部分(ディレイラーハンガー)がひん曲がってしまい変速はおろか、チェーン自体が動かなくなっております。
このディレイラーハンガーはおおまかに2パターンあります。
フレームと一体型のパターンと脱着可、つまりは交換出来るパターンとがあります。
一体型の場合はどうするかといいますと曲がった部分を曲げ戻すという極めてシンプルな作業になります。
このような工具を取り付けて計測しながらディレイラーハンガーをグイグイと曲げつつ車輪とだいたい平行にします。※車輪が振れたりしてる場合は要修正です。
真っすぐに戻りました。スムーズに変速出来れば完了です。
同じ自転車で何回もここを曲げる事はそう頻繁にはないと思うのですが、何回も曲げて戻してを繰り返すと当然強度は落ちますし、いつかはポキンと折れるのでしょう。スプーン曲げの要領です。
なのでこの作業は結構恐いのです。大きなお店では断られたという方もいらっしゃいましたし。
お次は脱着可のパターン。
こちらは既に折れています。
こんな感じで交換できます。
が、この交換できるタイプも厄介な事はありましてAタイプ、Bタイプみたいに世の中に数種類だけなら話は早いのですが滅茶苦茶に種類が多いです。ほぼ車種ごとに形状が違います。
なのでメーカーの純正品を購入店で取寄せてもらうのが1番手っ取り早いのは間違いないのですが当店にご依頼があった場合はいわゆるサードパーティーの補修品を取寄せる事になります。
こんなカタログがぎっしり20ページくらいあります。
有名なメーカーのものなら探しやすいですが、カタログに載ってないメーカーとかだと現物と写真を見比べながら探します。運が良ければ手に入ります。
当店のような修理屋は完成車のメーカーさんとの取引がありませんので、こういうのを作ってくださる部品メーカーさんや取り扱って下さる代理店さんは非常にありがたいのです。ありがとうございます。
と、まあこんな感じの修理が数件つづいたのですが、状態も色々でございまして、ディレイラーハンガーの修理だけで直る事もあればディレイラーも要交換だったり、はたまた事故の衝撃でチェーンまでねじれてしまっているケースもありました。
今のところ運が良い事にそれほどお待たせする事もなく作業をさせていただいておりますがこのコロナ渦。
色んなとこで言われてますが修理用の部品が手に入りにくくなっております。
なので運悪く手に入らない部品が故障してしまうと半年待ちとか、もっとかかる場合も出てくるかと思われます。
そうなるとただジッと待つか、最終奥義ヤフ〇クやメ〇カリ等でリスク承知で中古品か割高覚悟で新品の捜索という事になります。
ですので事故にはお気を付けくださいませ。あと今使用中のものが壊れないようにたまにはメンテナンスや点検をしていただくのも非常に重要かと存じます。
では今回はこの辺で。
【ドクターサイクル】
京都市中京区壬生賀陽御所町22-2
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